Discovery Channel:ネットビジネスの勝者

面白かった。ネットバブルが形成され、崩壊し、それによって社会的なインフラが結果的に整備された過程がわかりやすく、濃い内容で説明されていた。相変わらずディスカバリーの番組の質はいい。 日本のIT系の世界に限った話で言えば、日本においては高度成長期の日本の自動車産業に類する企業は生まれず、本来それらを形成し産業構造を変化させるはずだった資金は各電話会社、外資系企業に吸収され、日本由来のベンチャー企業に分配された分はわずかであったと思う。またそれらの資金は**開発案件とかの名目で家電メーカー、外資系コンピュータ企業、各種SIerに分配されたが、発注者・受注者の練度も十分ではなく徒にコストをかけ結果として双方が産業として発展したかといえばそれも疑わしい。また高度成長期のままの雇用形態(基本的には時間あたりいくらとか、人月単価でしか収斂できない値付け)から変化できなかったことで労働に対する分配が公平ではなく、結果として貧富の格差は拡大した。そうこうしている間に10年の時間がたち、日本はインターネットブームに乗れないままにブームの終焉を迎えてしまったのではないかと。ただしインフラは全然整備されなかったかというとそうではなく、Eコマースに類するインフラは各種案件によって整備され、僕達はそれによってより便利な生活ができている。アメリカの場合とどっちがよかったのよ?というと悩ましい。極端に成功した人も少なく全体としては状況は悪くなっていると思われる。なぜそう思えるかというと、アメリカではプレイヤーを変えた金(投資資金)が既存企業に流れたことで、既存企業の存在意義が再確認、もしくは強化されたため既存企業とそれに連なる人々に分配されてしまったから?でもキーテクノロジーはほとんどアメリカの企業がもっているから結果的には相当の富(国富?)がアメリカに流れてしまい、総体としての日本は弱体化した、という感じかなぁ? 個人的な感覚でいうと今は次世代の揺籃期に入っているのは十分同意できる。今後は新興企業が株式の上場によって大きな利益を得るという動きは非常に限られたものになり、比較的大きな会社は従来通りの循環強化を行いながら国際的なキーテクノロジーの獲得もないままに緩やかに弱体化し、コミュニティは社会の要請からビジネス化する方向に行ったり同好会の立場に留まるコミュニティに二分化したり(既にしてる?)、労働価値の再定義による価値分配のルールの変化が起こるような気がする。クレジットカードによって通貨は実質的に国境を意識しないため、ビジネス化したコミュニティは株式上場したり国の枠を超えた富の分配システムとして機能したり、個人はコミュニティへの貢献の度合いに応じて分配を受け取る社会が形成され、会社が日本を逃げる前に、既に労働側は国に依存しない状態になっていて、間接的にしか日本のための生産は行っていない状態。それってどうなのよ?的な。昔は労働生産がイコールで国家への貢献になってたけどこれからはそうじゃない。既にそうなってるけどこれからもっとそうなるような。生活の主体が日本にあって会社組織に属さないのは現在は個人事業主だけど、ある国際的なヒエラルキーの下で労働している状態、みたいな。redhatとかcanonicalとかもうやってるね。でもそんなことできる人ごく一部かもしれないし、例外的な動きのまま留まるかも。働く方からすればそっちのほうが集金できるポテンシャルが高いから同一労働に対するリターンは多いような気がする。でもここ日本だからな〜。未来はわからない。 環境エネルギーバブルも起きるかも(もう起きているかも)。どうも移動体では水素発電の流れみたいだし、日本もコンセントから充電とかから早く戦略切り替えないとまたアメリカに根こそぎ持ってかれる気が。やっぱアレかなー。とりあえず2、3年で今のゴタゴタ片付ける傍らで水素精製、発電関連のIP根こそぎ押さえて、もう一度バブル起こして一気にインフラ整備、デファクト確立って感じだろうか?確かに石油資源いらないから戦争する必要もないし。水素生成できないところには売ればいいし。加工技術の収入とアラブの収入分を全部ゲットだぜ!って勢いですか?アメリカジャブジャブアゲインって感じ?ここまで想定してこの前の発言だとしたらオバマすげぇ。バイオ関連のIPとプラチナの鉱脈だけ押さえておけばOKのような気もする。このへんも気づいたら勝者確定で、日本は過去10年くらいの状態を数十年単位で味わうことになるかも。あー考えるほど鬱になるなぁ・・・orz

comments powered by Disqus